なんで「音読」が英語学習に効果があるんだろう?
効果がある音読方法ってどんな方法?
音読した学習効果って何があるの?
を調べていませんか。
「英語が話せるようになりたい!」と思ってたどり着いた勉強法が私も音読でした。
私が音読をして気づいたことや私が音読で英語学習をしようと思った理由を皆さんにも知ってもらいたいです。
この記事は効果がある音読方法となぜ音読は学習効果があるのか、音読学習するとどんな効果があるのかを色々な角度から説明します。
音読学習がしっかりわかった上で「音読」での英語学習が始められます。
①音読が英語学習に効果がある理由
1-1. 英語通訳者が音読は英語習得に効果があると語っている
英語通訳の第一人者である國弘正雄氏が推奨する「只管朗読」。
「只管朗読」とはその字の通り、ただひたすら音読することです。
國弘氏の英語力の基礎は中学生の時に利用したテキストの音読の繰り返しにある。
國弘氏が音読について話している「英語の話し方」の抜粋記事がある。
そこには國弘氏が中学テキストの音読により、英語力の基礎を築けることを実体験をもとに説明。
音読による英語学習の効果は年齢による影響を受けないこと。
また、どのようなテキストが音読に向いているかが書かれている。
1-2. 脳科学者の研究でも音読は学習効果が高いと証明されている
脳科学の第一人者であり、ゲームソフト「脳トレ」を監修している東北大学の川島隆太氏は黙読よりも音読の方が発声し、その音声を耳で聞くことが伴うため、大脳の70%以上の神経細胞が働くことをインタービュー記事で説明している。
脳の左の前頭前野が働いているが学習効果が高く、学習の定着率も高い。
黙読だけでも脳の左右の前頭前野が活性化するが、音読をすれば黙読よりも更に広範囲の脳が活性化される。
1-3. 今でも小中学生の教育プログラムに音読は組み込まれている
皆さんも小学生や中学生の時に国語や英語を音読した記憶があるのではないでしょうか?
また、契約書などの難しい文書を黙読で理解できない時に、音読をして内容が理解できた経験があるのではないでしょうか?
ではなぜ音読学習は効果があるのでしょうか。
1-3-1. 内容の理解を高めるため
音読することで「目」、「耳」の視覚と聴覚を両方利用し、文の構成や文章の流れが理解しやすくなります。
それにより、文章の内容の理解が高まり、学習効果も高まります。
1-3-2. 読解力を高めるため
音読により未知の語彙を理解し、語彙力が高まり、文の構造や文章の流れも把握する練習をするため読解力も高まります。
そのため他の科目の文章問題の理解も高まめます。
1-3-3. 文章のリズムやテンポをつかめる
音読を通して、文章のリズムやテンポを身体に浸透させ、リスニングに活用できるだけでなく、スピーキングにも効果がある。
1-3-4. リーディングの力も養えるため
音読を積み重ねることで、文の構造や文章の流れを理解する力が養われます。
結果として、リーディング(黙読)のスピードも向上します。
大人が英語を音読した時の学習効果と一致する点が非常に多いことが理解できると思います。
このことから英語に限らず、音読は語学習得の土台であることがわかります。
1-4. 昔も音読は学習の中心だった
江戸時代に多数存在した「寺子屋」の学習の基本は音読です。
数百年前も学習の基本は「音読」でした。
先生がまず先に教材を音読し、子供たちがそれ真似して復唱する授業スタイルです。
今回は4つ事例を紹介しましたが、このことからいつの時代も何を勉強するにしても学習の基本は音読だと言うことがわかると思います。
②効果がある英語音読方法とは?
私が考える最も効果がある英語の音読方法は順番に紹介します。
2-1. 自分のレベルに合った音読テキストを一つ一つ文の構造と単語の意味を理解する
自分が理解出来ていない文章をいくら音読しても効果がない。
例えば、自分が全く知らない言語をひたすら音読していたら、その言語を話せるようと思いますか?
どの単語が主語になり、述語なのか?また単語の意味も分からないと何もわからない...
文の構造や単語をしっかりと理解しなければ、自分の身体に文章を擦り込めない。
まずはしっかりと文章の構造と単語の意味を理解する。
2-2. テキストの付属CD(音声)を2回聞く
どんな内容であるかを考えながら最初から最後まで集中して聞く。
音読学習の初期段階はどんな内容なのかを聞き取るだけでも、非常に難しい。
しかし、練習を重ねていくと、どんな文の構造か、どこのイントネーションが強いかを細かく聞き込めるようになる。
2-3. テキストを見ながら、CDを流し、1秒遅れて5回音読をする
CDを聞きながら、テキストも見て音読をする。
しっかりと聞こえてくる音声と目で見る文字が一致していることを確認することが学習のポイント。
2-4. CDを止めて、テキストだけで15回音読する
このステージに到達するまでに7回CDを聞いたので、頭に残っているその音をしっかりと思い出し、その音を真似をして、音読をする。
15回の音読の最中に集中が切れそうになりますが、集中してください。
また、途中で何回音読したのかわからなくなるので、音読回数を記録するといいです。
2-5. テキストを見ずにCDを流し、リピーティングを5回する
「リピーティング」とは、聞いた英語の音声を適当な場所で一度止めて、その音声を発声しながら復唱する英語学習法です。
自分でアプリや録音機能を使って、1フレーズ毎に数秒のポーズを挿入したものを作成してもよい。
大変であれば、自分の好きなところでCDを一時停止し、対応してもよいと思います。
2-6. テキストを見ずにCDを流して、シャドーイングを5回する
「シャドーイング」とは、音声を聞いた後、すぐにその音声を発声しながら復唱する英語学習法です。
ここまで音読の練習をすると1時間ぐらいかかります。
集中力が何度か切れると思います。
集中が切れたら、どんどん休憩してリフレッシュしてください。
休憩をしたら、必ず最後までやり切って下さい。
もっと詳しく音読のやり方を知りたい人は下記の記事をチェックしてください。
③効果がある英語音読用のテキストの選び方
3‐1. 自分のレベルに合った音読テキストで必ず練習する
音読は新たな「知識」の習得ではなく、英語を体に刷り込ませる「トレーニング」です。
だから、自分のレベル以上の教材を理解することが大切ではなく、100%理解できているテキストを使うことが最も効果があります。
國弘氏も推奨するテキストは中学生の教科書です。
3-2. ネイティブの音声がある教材を必ず選ぶ
現在ある英語教材でネイティブの音声がないものを探す方が難しいですが...
音声は必須です。
正しい発音やイントネーションなどがわからないと身体に染み込む英語が間違った発音の英語になってしまいます。
3-3. 1レッスンが200字前後の文章を選ぶ
私が説明した音読のやり方でトレーニングすると、200字ぐらいでだいたい1時間くらいになります。
音読方法もリピーティングやシャドーイングのトレーニングもあるため、単調ではないですが、1時間ぐらいが程よい集中で学習ができます。
また、例文の音読よりも文章になっているものの方が内容に興味を持って音読できますし、単調な暗唱(暗記)になりません。
④効果がある英語音読テキストの使い方
4-1. 興味のあるトピックを選んで音読する
購入したテキストの中には興味が全くないトピックもあると思います。
どうしても興味が持てない場合は音読対象から外しても構わないです。
重要なのはすべてのレッスンを音読することでなく、身体に染み込ませたレッスンをいくつ作るかです。
4-2. 選んだトピックをじっくり音読しよう
自分が音読しようと思ったトピックは説明した音読方法で30回1セットを5周はしてください。
初心者であれば同じトピックをじっくり何度も音読してください。
中級者から上級者になれば、1度5回も音読すれば、内容がしっかりわかるようになります。
英語の音読向けテキストの選び方がよく分からない方は下記の記事を参考にしてみてください。
初心者から上級者までおすすめの音読テキストを紹介してます。
⑤英語音読の学習効果
5-1. 語彙が増える
音読をすることで今まで知らなかった単語やあやふやだった単語がしっかりと自分の身体に蓄積されます。
また、単語の意味だけでなく、その使い方(自動詞か他動詞か)なども身体でわかるようになります。
自動詞とは目的語を必要としない動詞。
他動詞とは目的語を必要とする動詞。
5-2. 読解力も高まる
音読する時に文章の内容を理解しようと読むと、文構造や話の流れを意識することになります。
それを続けていれば、無意識にそれができるようになり、読解力が高まります。
5-3. リーディング速度が速くなる
語彙力が高まり、読解力も高まれば、リーディング力も高まります。
また、英語を英語の語順で読む習慣も養われます。
5-4. 発音が上手くなる
音読することで正確な発声ができるようになり、滑舌もよくなります。
また、正確なイントネーションもわかるようになります。
5-5. リスニングがよくなる
音読の際に何度も音声教材を聞き、自分が発音した音声も聞くことを通して、リスニング力も高まります。
5-6. 声を出すことに慣れる
音読を続けることで声を出すことの苦手意識が徐々に解消され、声を出すことへの恥ずかしさも薄れ、コミュニケーション能力が向上します。
5-7. 記憶力が向上する
音読は脳の前頭前野を活性化させます。
脳の前頭前野は記憶や思考などを司る部分であり、その活性化により、記憶力が向上します。
5-8. 気持ちが落ち着く
音読で脳の前頭前野が活性化すると、セロトニンが分泌されます。
「セロトニン」とは神経伝達物質の一つで、精神を安定させる働きをする。
セロトニンは興奮を助長するアドレナリンを抑え、気持ちを落ち着かせる効果があります。
「アドレナリン」とはホルモンの一つで、血糖量の上昇や心拍数の増加を起こす。
音読をすることで脳の作用により、こんな効果もあります。
5-9. やる気がでる
英語学習のモチベーションが上がらない日もあると思います。
そんな日に音読をすると、「作業興奮」と呼ばれる作用でやる気が出ます。
「作業興奮」とは、ドイツの心理学者エミール・クレペリンが発見した興味のない作業でも作業をしているうちにやる気や集中力が出てくるという作用
それでもモチベーションが上がらない時はモチベーションの上げ方を紹介した記事を紹介しますのであわせて読んでみてください。
まとめ
音読の効果は時代や分野を超えて、その効果は評価されている。
- 英語通訳者が音読は英語習得に効果があると語っている
- 脳科学者の研究でも音読は学習効果が高いと証明されている
- 今でも小中学生の教育プログラムに音読は組み込まれている
- 昔も音読は学習の中心だった
音読学習をした効果はただ単に英語に効果があるだけではなく、脳にも非常にいい作用を発揮する。
- 語彙が増える
- 読解力も高まる
- リーディング速度が速くなる
- 発音が上手くなる
- リスニングがよくなる
- 声を出すことになれる
- 記憶力が向上する
- 気持ちが落ち着く
- やる気がでる
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